輝く女たち―その強さ、儚さ、複雑さ
2011年7月30日(土)~9月11日(日)
本展覧会は、当館所蔵品を中心として、日本の近・現代美術にあらわれた女性のイメージをあらためて見直す試みでした。とくに、当館が所蔵する女性像のほとんどが近代の男性作家の手によるものであることに着目し、他館から近現代の女性作家による女性像を借用して、男女それぞれが描く女性像の違いを浮き彫りにしました。第1章から第3章は、近代の男性作家による、女性の容姿の美しさや官能性、母性、少女性など、作品が描かれた当時の社会や男性にとっての理想が反映された女性像を提示しました。第4章では対比的に、現代の女性作家による、様々な痛みやコンプレックスを抱えながらもポジティヴな心情を示す女性像を、写真や立体を含む多様なジャンルから紹介しました。アーティストや観客の、女性に対する認識を検証すると同時に、描かれる存在・描く存在として、強さと儚さを併せもち、複雑な意味をはらむ“輝く女たち”を称揚するというメッセージを込めました。
展覧会鑑賞者からは、企画の趣旨に対して興味を覚えたという感想や、新たな視点で眺めたときの当館の所蔵品の充実に驚く声が目立ちました。また、美術のジャンルにとどまらない舞踊や映画などに関係するイベントは好評であり、従来の美術ファン以外の観客層にも訴えかけました。
会場風景
会期 | 2011年7月30日(土)~9月11日(日) ※館内燻蒸作業のため会期変更 当初予定 2011年7月23日(土)~9月11日(日) |
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会場 | 茨城県近代美術館 |
入場料 |
一般 700(580)円/高大生 470(350)円/小中生 230(170)円 ※満 70 歳以上の方、障がい者手帳等をご持参の方は無料 ※夏休みを除く土曜日は高校生以下無料 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
休館日 |
毎週月曜日 |
主催 | 茨城県近代美術館 |
助成 | 芸術文化振興基金 |
協賛 | 株式会社資生堂 |
協力 | 朝日新聞社水戸総局 |
後援 | 茨城県女性団体連盟/茨城県地域女性団体連絡会 |
掲載日 令和6年1月10日