ふるさとを描く―いばらき美術風土記―
2011年4月29日(金・祝)~6月12日(日)
平成23年3月11日の東日本大震災により、茨城県は岩手、宮城、福島に次ぐ大きな被害を受け、当館も施設の一部に損害を被ったため、震災以来、長く閉館していました。
茨城県近代美術館は4月29日から開館しましたが、当初3月12日の開幕を予定していた「ふるさとを描く―いばらき美術風土記―」は、再開にあたり会期を改め、「がんばっぺ!茨城」のかけ声と共に茨城復興に向けた展覧会として開催しました。
展覧会は美術作品を通してふるさと茨城を見つめ直す企画であり、茨城の風景を主題とする多様な作品を展示して、作品と風土の結びつき、あるいは画家たちのふるさとへ寄せる想いなどを紹介する内容でしたが、それらの風景の中には津波によって流失した五浦の六角堂なども含まれていました。
茨城に限らず、震災で失われてしまった風景は数多く、また住み慣れた土地を離れることを余儀なくされた人々は多数にのぼります。遠く離れた土地から被災した郷里を想う人も多く、また震災に関する報道では「ふるさと」という言葉が繰り返されました。未曾有の災害を経て、私たちはふるさとを一層強く意識するようになっているのではないでしょうか。
ふるさとを想う契機は様々であり、画家たちはそれぞれに異なる想い、異なる視点をもって茨城を描きとめています。それらを見て、私たちの胸の内に失われたものへの郷愁だけでなく、色々な感情が涌き起こるのではないでしょうか。復興に向けて開催する本展覧会では、画家たちの描く風景が多くの人々の心を癒やし、私たちがふるさとの魅力を再確認することで、互いに励まし合う場となることを企図しました。
美術館の再開にあたり、本展では広報等の期日を訂正すると共に、「がんばっぺ!茨城」のロゴマークを加えました。「がんばっぺ!茨城」プロジェクトは、震災からの復興に向けてみんなが励ましあい、茨城を元気にしていくため、地域の有志によって進められました。
会場風景
会期 | 2011年4月29日(金・祝)~6月12日(日) ※当初予定 2011年3月12日(土)~4月24日(日) |
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会場 | 茨城県近代美術館 |
入場料 |
一般 580(470)円/高大生 350(300)円/小中生 230(170)円 ※満 70 歳以上の方、障がい者手帳等をご持参の方は無料 ※毎週土曜日は高校生以下無料 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
休館日 |
毎週月曜日 |
主催 | 茨城県近代美術館 |