戦後日本版画の展開―照沼コレクションを中心に
第二次世界大戦の終結は戦時下における自由の抑圧から人々を解放し、美術家たちは待ちかねたように活動を再開させていきます。
そして、海外の新しい美術の潮流が日本に紹介されるようになると、国内の美術界は一挙に活気づき、1950年代には海外で開催される美術展にも多くの作家が出品をするようになります。その中で特に高い評価を受け受賞を重ねたのが版画作品でした。
戦前の日本では美術の一ジャンルとして正当な評価を得ていたとは言えなかった版画が、世界を舞台に一躍脚光を浴びたのです。これにともない国内においても版画への関心が高まり、1960年代にかけて版画ブームともいうべき状況が生まれました。以降、多くの美術家が版画に取り組むようになり、製版技術の革新や、多様な版画技法を習得した作家の登場などにより、従来の版画の概念を超えるような作品が生み出されるようになっていったのです。
本展覧会では、県内のコレクター・照沼毅陽氏(1926-2021)より当館に寄贈された作品を中心に、戦後の日本版画の展開をたどりながらその魅力を紹介いたします。
恩地孝四郎
《楽曲による抒情 ドビュッシー『子どもの領分』より「象の子守歌」》
1950年駒井哲郎
《束の間の幻影》
1951年
© Yoshiko Komai 2022/JAA2200134-
浜田知明
《初年兵哀歌(歩哨)》
1954年
© Hiroko Hamada 2022 /JAA2200134 -
棟方志功
《〈二菩薩釈迦十大弟子〉より「舎利弗の柵」》
1939年 -
浜口陽三
《黒いさくらんぼ》
1962年 -
清宮質文
《早春の静物》
1977年 -
靉嘔
《グッドバイ・ムッシュウ・ゴーギャン》
1973年 -
加納光於
《「波動説」―intaglioをめぐって No.24》
1984-85年 -
野田哲也
《日記 1977年8月10日》
1977年
※作品はすべて当館蔵
会期 | 2022年12月24日(土曜日)~2023年2月5日(日曜日) |
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会場 | 茨城県近代美術館 |
入場料 |
一般610(490)円/満70歳以上300(240)円/高大生370(320)円/小中生240(180)円
【WEB予約をおすすめします】 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日 ※ただし1月2日(月・振)、1月9日(月・祝)は開館。 12月29日(木曜日)~1月1日(日曜日)、1月3日(火曜日)、1月10日(火曜日)は休館 |
連絡先 (お問い合わせ) |
茨城県近代美術館 〒310-0851 水戸市千波町東久保666-1 TEL:029-243-5111 / FAX:029-243-9992 お問い合わせ:お問い合わせフォーム |
主催 | 茨城県近代美術館 |
後援 | 水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/産経新聞社水戸支局/ 東京新聞水戸支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局 |
お問い合わせ先
住所 | 〒310-0851 茨城県水戸市千波町東久保666-1 |
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