日本のプチファーブル 熊田千佳慕展
2013年7月13日(土)~9月16日(月・祝)
虫の毛のフワフワした触感までも再現するほどの細密な表現を得意とし、生きているかのような表現により「日本のプチファーブル」と賞賛された熊田千佳慕の細密画190点を展示しました。
熊田千佳慕は制作のために家の周囲で何時間も地面に腹ばいになって虫を観察し、虫の視線で自然をとらえました。幼少期から虫が大好きで、戦後、挿絵画家として生計を立てながらいつか『ファーブル昆虫記』の挿絵を描くことを念願していました。55才以降にその願いが叶い、70代を迎えた1981年と1983年に二度にわたりボローニャ国際絵本原画展に入選し注目を集めます。98才で没するまで、観察に基づいて虫を描くという一つのことを追求し続けた千佳慕の言葉は、自然と人間との関係の本質的な在り方を考えさせるものとして、今も私達の心に響きます。千佳慕の作品には、人間のための視点に囚われずに自然を見ることのできる独自の視点があり、単に虫や植物をモティーフとして描いた作品という以上の魅力を備えているからです。また、生涯好きなことを追求し続けた人がいかに豊かな人生を送ったかということも感じることができる回顧展となりました。
会場風景
会期 | 2013年7月13日(土)~9月16日(月・祝) |
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会場 | 茨城県近代美術館 |
入場料 |
一般 950(830)円/高大生 700(580)円/小中生 350(230)円 ※満 70 歳以上の方、障がい者手帳等をご持参の方は無料 ※夏休み期間を除く土曜日は高校生以下無料 ※本展にかぎり高校生以下は2名以上で割引料金。また高校生以下の方の同伴者も割引料金 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
休館日 |
月曜日 ※ただし7月15日(月・祝)と9月16日(月・祝)は開館。7月16日(火)は休館 |
主催 | 茨城県近代美術館 |
企画協力 | 株式会社七彩社 |
後援 | 朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局 |
掲載日 令和5年12月1日
更新日 令和5年12月7日