「ワカラナイ」ノススメ
2013年5月25日(土)~7月7日(日)
抽象的な作品を「何を表しているかわからない」と言って敬遠する人は少なくありません。しかし何か作品を見て「わかった」と思った時にその「わかった」こととは何であるのでしょうか。りんごが描いてある絵を見て「りんごの絵だ」といったところでそれが「わかった」ということにはならないだろう。一方「わからない」と感じた時にも、人は何かを感じているはずであり、そのわずかなきっかけを大切にして作品と関わってもらおうとする展覧会として、所蔵品により構成しました。見て、たやすく何が描いてあるのか「わかった」と思って通り過ぎてしまうよりも、「わからない」と感じた時にこそ作品とそれを前にした人との間に様々なかかわり方が生まれるはずです。この展覧会は、「わからない」からこそ始まる美術作品とのかかわり方を探っていく展覧会として企画し、美術館に来て美術作品を見るということは自分にとってどういうことなのかをあらためて見つめ直してもらい、また来館者にどのように美術作品を見てもらうべきなのかを問い直す機会としました。
展示室内では、作品キャプションと作家略歴キャプションにアクリルのカバーを付け、作品をじっくりと見た後に作品の情報を見てもらうような展示としたところ好評でした。また来館者と美術館スタッフが語り合うイベントを休館日と土曜日を除く毎日開催したところ、リピーターが多く見られました。
会場風景
会期 | 2013年5月25日(土)~7月7日(日) |
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会場 | 茨城県近代美術館 |
入場料 |
一般 580(470)円/高大生 350(300)円/小中生 230(170)円 ※満 70 歳以上の方、障がい者手帳等をご持参の方は無料 ※土曜日は高校生以下無料 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
休館日 |
月曜日 |
主催 | 茨城県近代美術館 |
後援 | 茨城新聞社/NHK水戸放送局 |