津和野町立安野光雅美術館コレクション
安野先生のふしぎな学校
2025年9月13日(土)~11月16日(日)
絵本をはじめ、装丁デザインや文筆の仕事でも豊かな才能を発揮した、画家・安野光雅(1926-2020)。中でも子どもから大人まで多くの人を魅了してきた絵本作品は、心がワクワクするような創意に富んでいます。そのような安野の絵本観には、自然豊かな島根県津和野の地で過ごした少年時代の遊び心、さらには終戦直後の一時期に小学校の教師を務めた経験が影響していることでしょう。「小学校時代の勉強が一生を左右する」と考えた安野は、興味を抱いて自分でやってみようとする気持ちを大切にしました。そして初のヨーロッパ旅行で、勉強することは「インポータント」ではなく「インタレスト」だとする言葉に出会ったことで、安野の生涯続いた独学人生がはじまりました。本展は、“安野先生”の作品を学校の授業科目に見立てた構成で紹介するユニークな展覧会です。細部まで描き込まれた作品をじっくり楽しみながら、「インタレスト」の種を探してみましょう。
【安野光雅略歴】
1926年3月20日、島根県鹿足郡津和野町に生まれる。1944年、宇部工業学校卒業。1945年、召集され陸軍船舶兵として香川県に赴くが同年中に終戦を迎え復員する。1948年、代用教員として徳山市立加見小学校に勤務。1950年、玉川学園勤務のため上京。その後、武蔵野市立第四小学校に勤務。また、美術、図画工作の教科書編集等に従事。1961年、装丁や出版社関連の仕事の増加により教師を辞め、画家として独立。2001年、津和野町立安野光雅美術館開館。2020年12月24日、永眠。
絵本、装丁、エッセイなど幅広いジャンルで活躍し、シカゴトリビューン・オナー賞(アメリカ)、ブルックリン美術館賞(アメリカ)、芸術選奨文部大臣新人賞、最も美しい50冊の本賞(アメリカ)、ブラティスラヴァ世界絵本原画展金のりんご賞(スロバキア)、ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞(イタリア)、国際アンデルセン賞画家賞など、受賞多数。
プロローグ 「合い言葉はインタレスト」 |
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朝の会 「先生の出発点」 |
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1 時間目 |
こくご |
安野流 創作ものがたり |
2 時間目 |
さんすう |
眼で見て楽しみ 考えて学ぶ |
3 時間目 |
ずこう・おんがく |
生き生きとしたデッサン、幼少に口ずさんだ歌 |
4 時間目 |
しゃかい |
安野流 ふしぎな世界の旅 |
5 時間目 |
りか |
難しいことを分かりやすく描いた安野ワールド |
6 時間目 |
えいご |
苦手な英語を楽しく興味をもつきっかけに |
終わりの会 |
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自由研究 |
見どころ
(1) 遊び心にあふれた世界―細部まで描き込まれた絵を、読み解く楽しみ。
- 森の中に息づく動物たちを、見つけてみよう。
『もりのえほん』より 1977年
*本図にはワニ、カワウなどが、隠れています。
- 多くの人で賑わう蚤の市には、風変わりな物や人の姿も。
『蚤の市』より 1983年
(2) 世の中の仕組みを絵本に
小さな子どもにも理解できる、算数の絵本。
数字の仕組みを、水彩による美しいイラストで表した。背景に描かれているのは、移りゆく季節。
「1」
『かぞえてみよう』より
1975年
「7」
『かぞえてみよう』より
1975年
- 何かと何かが、くっついた!
「ふしぎなのり」
『はじめてであうすうがくの絵本 1』より
1982年
- 世の中の便利なもの、実はこうやってできた?
「ふしぎなのり」
『はじめてであうすうがくの絵本 1』より
1982年
(3) 世界を旅する安野先生
世界を旅した安野先生が、水彩画や日本画の技法で描いた、美しい風景。
「うつくしき・アマリリス」
『歌の絵本II―世界の唱歌よりー』より
1979年
「もみじ」
『歌の絵本―日本の唱歌
よりー』より 1977年
「熊本県・阿蘇 根子岳」
『原風景のなかへ』より
2013年
©空想工房 画像提供:津和野町立安野光雅美術館
会期 | 2025年9月13日(土)~11月16日(日) |
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休館日 |
月曜日ただし9月15日(月・祝)、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)は開館、翌日休館 |
会場 | 茨城県近代美術館 |
入場料 |
一般1,240(1,130)円/満70歳以上620(560)円/高校生980(820)円/小中生550(420)円
※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等をご持参の方および付き添いの方(1名)は無料 ※土曜日は高校生以下無料 ※9月15日(月・祝)、17日(水)~21日(日)は満70歳以上の方は無料 ※11月13日(木)は茨城県民の日のためすべての方が無料 |
開館時間 |
午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
主催 |
茨城県近代美術館 |
協賛 |
株式会社常陽銀行 |
後援 | 水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/産経新聞社水戸支局/東京新聞つくば支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局/LuckyFM茨城放送 |
企画協力 |
津和野町立安野光雅美術館/株式会社アートワン |
株式会社常陽銀行/関彰商事株式会社/ザ・ヒロサワ・シティ/株式会社アダストリア/茨城トヨタ自動車株式会社 茨城県近代美術館友の会/関東鉄道株式会社/イオンモール株式会社/茨城交通株式会社/茨城県信用組合/茨城トヨペット株式会社 学校法人リリー文化学園/沼尻産業株式会社/水戸ヤクルト販売株式会社/株式会社LuckyFM茨城放送 |
お問い合わせ先
住所 | 〒310-0851茨城県水戸市千波町東久保666-1 |
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TEL | 029-243-5111 |
FAX | 029-243-9992 |
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