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トップ企画展令和7年度(2025.4.1ー2026.3.31)> アーツ・アンド・クラフツとデザイン  ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで

アーツ・アンド・クラフツとデザイン
ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで

2025年4月19日(土)~6月29日(日)

                                                  展覧会名(英語)

 

19世紀後半のイギリスでおこったウィリアム・モリス(1834-96)らによるデザイン運動、アーツ・アンド・クラフツの歩みを紹介する展覧会。イギリスから各地へと広まったこの運動は、アメリカでは建築家フランク・ロイド・ライト(1867-1959)らが参加し、新たな展開を見せます。本展では、テキスタイルや工芸品、家具、書籍など約170点による多彩な作品を通じて、モダン・デザインの源流となったアーツ・アンド・クラフツ運動の魅力と展開を紹介します。

見どころ

(1)ウィリアム・モリスが手がけた、日本でも人気のデザインや作品を紹介

モリスは友人たちと1861年にモリス・マーシャル・フォークナー商会(1875年からはモリスの単独経営によるモリス商会)を設立して、様々な作品を制作した。《いちご泥棒》(テキスタイル)をはじめ、《格子垣》(壁紙)、《るりはこべ》(壁紙)など、モリスのデザインを代表するテキスタイルや壁紙を中心に、家具や、晩年のモリスが情熱を注いだ書籍デザインなども紹介。

 

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  • モリスの新婚時代の自宅のバラの生垣がヒントになった。部屋にいながら庭の雰囲気を味わえるような壁紙。

    《格子垣》  1864年ウィリアム・モリスPhoto © Brain Trust Inc.

  • トリミングるりはこべ
  • デザインの主調をなす大きな花の間からのぞく可憐なるりはこべ。有機的な形と、繰り返しや対称性といった模様の秩序だった美が融合した壁紙。

    《るりはこべ》  1876年ウィリアム・モリスPhoto © Brain Trust Inc.

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  • インディゴの抜染に木版で他の色を重ねた複雑な技法に成功した最初のデザイン。別荘のいちごをついばみに来たツグミに着想を得たと言われる。

    《いちご泥棒》  1883年ウィリアム・モリスPhoto © Brain Trust Inc.

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  • 社会が様変わりした未来のロンドンにやってきた主人公が旅をするというモリスの著作に基づく。扉絵はモリスの別荘ケルムスコット・マナー。

    《ユートピア便り》  1892年 ウィリアム・モリスPhoto © Brain Trust Inc.

 

(2)イギリスにおけるアーツ・アンド・クラフツ運動の展開

モリスの思想と実践は、同時代の芸術家たちにも大きな影響を与え、ウォルター・クレイン(1845-1915)、C・F・A・ヴォイジー(1857-1941)らが、壁紙、タイル、金工など様々な作品を生み出した。さらに、現在ではロンドンの老舗百貨店として知られるリバティ商会(1875年設立)をはじめとするモリスの精神を受け継ぐ企業の活動は、アーツ・アンド・クラフツ運動にさらなる広がりをもたらす。こうした企業プロデュースによるテキスタイルや宝飾品、食器等も紹介。

 

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    クレインはアーツ・アンド・クラフツ運動を牽引した作家の一人。孔雀はこの当時美の象徴としてよく採りあげられ、クレインも繰り返し用いた。

    《孔雀》  1860-70年代ウォルター・クレインPhoto © Brain Trust Inc.

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    ヴォイジーはイギリスの建築家・デザイナー。伝統様式と近代的デザインを融合させた建築作品を手がけた。壁紙・テキスタイル・タイル等のためのパターンデザインも多数制作。

    《ポピー》  1895年頃C・F・A・ヴォイジーPhoto © Brain Trust Inc.

  • 6

    ノックスはリバティ商会の主要なデザイナーの一人で、銀器や宝飾品のデザインを多く手がけた。ピューターとは、錫を主成分とする古くからある合金で、銀器より安い。そこにエナメルによる装飾が施され、多くの人に美しいデザインを提供しようという姿勢がみえる。

    《ピューターとエナメルの3点組ティーセット》  1900年頃アーチボールド・ノックスPhoto © Brain Trust Inc.

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  • ウォルシュ・ウォルシュガラス工場は、乳白色に模様のはいったガラスや、ウランを微量に混ぜた黄緑色のワセリンガラスなど、様々な装飾技術を用いた製品を生産し、業界をリードした。

    《カットグラスの扇型花器》ジョン・ウォルシュ・ウォルシュ Photo © Brain Trust Inc.

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  • 1875年に設立されたリバティ商会は、テキスタイル、食器、宝飾品、グラフィック等、様々な製品の制作と販売を行った。このペンダントもリバティ商会が手がけたもの。

    《ホワイトメタルのエナメル・ペンダント》  1920年頃ジェームズ・クロマー・ワット Photo © Brain Trust Inc.

  • (3)アメリカでのアーツ・アンド・クラフツ

    モリスの没後、アメリカでは、ボストン、シカゴ、ニューヨーク、デトロイトなど各地にアーツ・アンド・クラフツ協会が設立され、アーツ・アンド・クラフツの精神や技術を教える芸術学校もつくられた。シカゴ・アーツ・アンド・クラフツ協会の創設メンバーである建築家フランク・ロイド・ライトや、ガラス製品で人気を博したティファニー・スタジオなど、アメリカにおけるアーツ・アンド・クラフツの展開を紹介。

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    卓上ランプは、ティファニー・スタジオの商品の中で最も人気を博したもので、様々なタイプのものが作られた。この百合型のランプは、その中でもベストセラーとなったものの一つで、金属製の茎・ガクに、型吹きグラスによる百合の花の形のランプシェードがついている。

    《三輪のリリィの金色ランプ》1901-25年ティファニー・スタジオPhoto © Brain Trust Inc.

  • (4)フランク・ロイド・ライトが設計した《マーティン邸のステンドグラス・ドア》の特別展示

    ライトはモリスが提唱したような手工芸に限らない機械生産の重要性を説き、その後のアーツ・アンド・クラフツの展開に新たな境地を拓いた。本展では、ライトの《マーティン邸のステンドグラス・ドア》を、映像とのコラボレーションによる特別展示でお楽しみいただく。

  • 157 マーティン邸窓

    ライトが1903-06年に設計したダーウィン・D・マーティン邸は、ニューヨーク州バッファローにある。本館に加え、離れ、温室、本館から温室に至る長いパーゴラ(格子状の日陰棚)、広い庭園等のある広大な屋敷で、現在は歴史的家屋博物館になっている。このステンドグラス・ドアは、パーゴラから温室に向かう部分に設置されていた。                                                                                                                                                                        《マーティン邸のステンドグラス・ドア》1904年フランク・ロイド・ライト© 2025 Frank Lloyd Wright Foundation / ARS, NY / JASPAR, Tokyo E5943   Photo © Brain Trust Inc.

 

 

アーツアーツ・アンド・クラフツとデザインウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで

会期

2025年4月19日(土)~6月29日(日)

休館日

月曜日及び5月7日(水)※GW中(4月29日[火・祝]~5月6日[火・振])は無休

会場 茨城県近代美術館
入場料

一般1,360(1,240)円/満70 歳以上680(620)円/高校生1,130(980)円/小中生550(420)円


※(  )内は20名以上の団体料金

※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等をご持参の方および付き添いの方(1名)は無料

※土曜日は高校生以下無料※4月19日(土)は満70歳以上の方は無料

※動物&植物模様割引:動物および植物模様の衣服(小物を含む)で来館し、その旨申し出た方は、団体料金で入場可能

開館時間 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
主催 茨城県近代美術館
後援 ブリティッシュ・カウンシル/水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/産経新聞社水戸支局/東京新聞水戸支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局/LuckyFM茨城放送

お問い合わせ先

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住所 〒310-0851茨城県水戸市千波町東久保666-1
TEL 029-243-5111
FAX 029-243-9992
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掲載日 令和7年2月19日 更新日 令和7年4月17日

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