茨城県近代美術館

The Museum of Modern Art, Ibaraki

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企画展あした天気になーぁれ♪ ―雨・晴・風の美術―

 晴れる日もあれば、雨降る日もあり、どんよりとした曇りの日、霧にかすむ天気もあって、日々の風景は天気次第で劇的に変化しています。自然に惹かれ風景を描く画家たちも、この変化にこたえるように様々な天候の風景をとりあげてきました。四季折々の変化に加えて天気によってその姿を大きく変える風景の味わいを、所蔵作品のなかから選んでご紹介します。
 ことに、水郷潮来に生まれ、水彩による風景表現を生涯追いもとめた小堀進は、空の画家とも称せるほど移りかわる天候に敏感に反応し、作品に反映させています。また、ふるさと茨城の情景を愛情豊かに描いた日本画家の小林巣居人(こばやしそうきょじん)も、変化に富む日本の天気をその作品に取りこみました。
 このように気象と美術のしなやかな関係に思いをはせ、作品を鑑賞することは、画家が絵画にこめた多くの情報のほんの一面に焦点を当てることにすぎませんが、日頃見落としてしまいがちな情景に視線を向けることにより、自然に対するわたしたちの感性は、より豊かにとぎすまされてゆくのではないでしょうか。天候、気象は必ずしもわたしたちに好ましい場合ばかりではありませんが、どんなに雨が降り、荒れた天気がきたとしても、わたしたちは身を低くしてそれに耐え、晴れわたる明日への希望をすてさることはないでしょう。小堀進の描く「虹」の絵は、そんな希望の象徴に違いありません。

  • 鈴木良三「月(唐津)」

    鈴木良三「月(唐津)」昭和58年(1983)
    茨城県近代美術館蔵

  • 五姓田義松「朝陽の富士」

    五姓田義松「朝陽の富士」明治36~38年頃(c.1903~05)
    茨城県近代美術館蔵

  • 黒田清輝「庭の雪」

    黒田清輝「庭の雪」明治38年(1905)
    茨城県近代美術館蔵

  • 小堀進「花と雲」

    小堀進「花と雲」昭和31年(1956)
    寄託

  • 小林巣居人「春雪」

    小林巣居人「春雪」昭和52年(1977)
    茨城県近代美術館蔵
    ※3月まで展示

  • 小林巣居人「きりはれる」

    小林巣居人「きりはれる」昭和48年(1973)
    茨城県近代美術館蔵
    ※4月から展示

会 期 平成28年2月20日(土)~平成28年5月29日(日) 
入場料 一般600(480)円、高大生360(310)円、小中生240(170)円
※( )内は20名以上の団体料金
※満70歳以上の方、障害者手帳等をご持参の方、高校生以下(春休み期間を除く土曜日のみ)は入場無料
開館時間 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日
※ただし、水戸の梅まつり期間(2月20日(土)~3月31日(木))は無休
連絡先
(お問い合わせ)
茨城県近代美術館
〒310-0851 茨城県水戸市千波町東久保666-1
TEL:029-243-5111 / FAX:029-243-9992
(E-mail) info@modernart.museum.ibk.ed.jp
後援 水戸市、朝日新聞水戸総局、茨城新聞社、株式会社茨城放送、NHK水戸放送局、産経新聞社水戸支局、東京新聞水戸支局、日本経済新聞水戸支局、毎日新聞水戸支局、読売新聞水戸支局

展覧会構成

出品作品総数 約110点、以下章立て、主な出品作品(予定)※作品は一部展示替えを行います。
クリックして詳細をみることができます。

五姓田義松「朝暘の富士」

1章
ある晴れた日に

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山頂に積もった雪やたなびく雲が朝日を受けてほんのりと朱色に染まり、朝の清々しい空気が広がる五姓田義松の「朝暘の富士」。夏の日中、熱い空気で風景までも揺れて見える斎藤与里の「夏の小川」。日本画の小林巣居人はそれまで周囲を覆っていた霧が少しずつ晴れ上がり、ぎこちない歩みで往来する鳥たちや、花をさがす蝶たちが群れをなす光景を描いています。同じ晴れの場面でも、画家たちは様々な一瞬をそれぞれ捉えており、見る人の興味を誘います。
○五姓田義松(ごせだよしまつ)「朝暘の富士」明治36~38年頃(c.1903~05)、斎藤与里(さいとうより)「夏の小川」昭和18年(1943)、小林巣居人(こばやしそうきょじん)「きりはれる」昭和48年(1973)、海野光弘(うんのみつひろ)「追い陽」昭和51年(1976)
黒田清輝「庭の雪」

2章
曇り、雨降り、雪積もる

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日本画家は気候の変化にもとより敏感でした。横山大観「夕立」は、緑に包まれた人里の上に斜めに降りつける雨の情景をまるでスナップショットのように捉えています。洋画家の黒田清輝も、樹木の影や光の具合で様々な色彩を帯びる雪という素材を、工夫を凝らし、繰り返し描きました。画家たちは、自然観察を通しながらも、曇りや雨、雪といった天気を情趣豊かに表現しています。
○横山大観「夕立」明治35年(1902)、黒田清輝「庭の雪」明治38年(1905)、小林巣居人「春雪」昭和52年(1977)、酒泉淳「白い船」昭和29年(1954)、小川芋銭「魚雨」昭和7年頃(c.1932)
 
 
小堀進「花と雲」

3章
小堀進の空

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白いはずの雲も、太陽の光の差し方で千変万化の色に輝きます。もちろんその形も驚くほど多様で、真っ青な青空自体よりも、それを背景にした雲の魅力を小堀は大いに演出しています。空を大きく捉える小堀進の風景画の魅力の第一は、なんといってもこの空に描かれた雲の造型に他なりません。
○小堀進「美ヶ原高原」昭和30年(1955)※寄託、「花と雲」昭和31年(1956)※寄託、「夕照」昭和34年(1959)、「丘」昭和35年(1960)※寄託

4章
雨が上がって

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日々の天候はわたしたちに好ましい場合ばかりではありません。特に、近頃は異常気象と称されるような厳しい天気が私たちの生活に牙をむくことも多くなっています。しかし、わたしたちはどんな状況にあってもそれに耐え、晴れる日の訪れに希望を託して前を向かって進んでゆくことでしょう。小堀進が最晩年に描いた「虹」の絵を、そうした希望の象徴としてご覧いただきます。
○小堀進「虹」昭和49年(1974)

章立ての他に小さなコラムコーナーを設けます。

鈴木良三「月(唐津)」

コラム 月夜の情景

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鈴木良三「月(唐津)」は、薄雲の間から姿を現した月と、その光を受けて輝く海を、情趣豊かに描いています。月夜は晴れのカテゴリーに入りますが、画家たちは、日中の晴れとは異なる暗い夜空に浮かぶ月や、月明かりのさす情景に大きな関心を示しています。
○鈴木良三「月(唐津)」昭和58年(1983)


 

コラム 風

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風は目には見えない気象の現象ですが、画家たちは鋭い感性でそれを感じ、作品の中でそれを視覚化しようとしています。わたしたちは、五感を働かせながら作品に対することで、画家がその場で受け止めた風や空気、気温までも感じ取ることができるかもしれません。シスレーの「葦の川辺―夕日」は、川面をなでる微風を体感できそうな、爽やかな雰囲気に満ちています。
○アルフレッド、シスレー「葦の川辺-夕日」1890

コラム 天気と美術

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古来、中国や日本では、名所といわれる特定の地とともに季節や気象を描く画題が盛んに行われてきました。水墨画では中国の洞庭湖一帯の豊かな水景の地を題材にした「瀟湘(しょうしょう)八景」がその代表的なものとして挙げられますが、日本でもこれにならって様々な「八景」が各地に成立しました。また、浮世絵の葛飾北斎「富嶽三十六景」などもその一つといえるでしょう。ここでは榎戸庄衛の「水戸八景」、吉田勝彦の「隅田川河岸」シリーズを紹介します。
○榎戸庄衛「水戸八景」昭和46年(1971)

展覧会の特徴と見どころ

(1)美術の中に表された「天気」に注目した企画展 当館で初開催!

気象現象全般をテーマにした展覧会は珍しく、美術の新たな見方が発見できます。

(2)没後40年を迎えた小堀進の作品を多数展示

茨城県潮来市出身の水彩画家、小堀進は、平成27年(2015)に没後40年を迎えました。本展では、水彩による風景表現を生涯追い求め、刻々と変化する天気に敏感に反応しながら作品に取り入れた小堀の画業を紹介することを一つの目玉として、章を構成しています。
※小堀進略歴:1904年茨城県潮来市生まれ/1922年葵橋洋画研究所入所/1933年第20回二科展初入選/1940年水彩連盟結成/1947年第3回日展出品(69年より理事)/1970年日本芸術院賞/1974年日本芸術院会員/1975年東京都で死去

(3)「I♥蔵品(あいぞうひん)」展、第2弾

茨城県近代美術館の所蔵品約3,700点の中から選りすぐりの作品を新たな視点で発掘するテーマ展です。「愛蔵品」、「I(わたし)の所蔵品」、「Ibarakiの所蔵品」、そして「I♥Ibaraki」!

(4)親しみやすい章立て

晴れや曇り、雨や雪など、今日や明日の天気は常に気になるものです。気象条件に対応した章立てにより、分かりやすく、天気目線で作品をお楽しみいただけます。

(5)多彩な梅まつり関連イベント

本展の会期中の前半は水戸の梅まつりが行われます。当館でも梅まつりにちなんだ多彩なイベントを開催し、お客様をお迎えします。

(6)テーマにこだわった展覧会関連イベント

天気にまつわる講演会やワークショップなど、企画テーマにこだわりながら、美術の分野にとどまらないイベントを多数行います。

関連行事

(1)“梅まつり”関連イベント

①展覧会オープン記念プレゼント企画
※終了しました。
日時
2月20日(土)、21日(日)
内容
各日チケット購入者先着50名に梅干し専門店「吉田屋」の梅干し“八代目”か“スイート梅”のいずれか1個プレゼント。
③講座「梅カフェ梅WAONがやって来る」
※終了しました。
日時
3月5日(土)10:30~12:00、13:30~15:00
会場
地階講座室、1階常設展示室
定員
各回30名
申込
事前申込、参加無料(要常設展または企画展チケット)
講師
大山壮郎氏(梅干し専門店吉田屋八代目)
内容
梅と水戸の歴史や梅干しの効能などについて、梅スイーツを試食しながら楽しく学びます

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④ギャラリートークと梅酒の夕べ「至福のひととき、あります。」
※終了しました。
日時
3月20日(日)15:00~17:00
会場
1階レストラン プティ・ポワル、2階企画展示室
定員
40名
対象
20才以上
申込
事前申込、軽食代1,000円(要企画展チケット)
内容
企画展鑑賞後、梅酒とシェフの逸品をいただきながら展示作品について楽しく語り合います

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⑤写真展「梅香 日本遺産認定偕楽園と弘道館の梅」
※終了しました。
期日
2月16日(火)~4月10日(日)
会場
1階アートフォーラム 展示コーナー(入場無料)
内容
偕楽園と弘道館で咲いた美しい梅を中心に写真を展示します

(2)“天気”に関連するイベント

①講演会「教えて!お天気の伊藤さん!!~絵の中の天気予報~」
※終了しました。
日時
3月19日(土)14:00~15:30
会場
地階講堂、2階企画展示室
定員
250名
申込
申込不要、聴講無料(要企画展チケット)
講師
伊藤みゆき氏(NHKラジオ気象キャスター・気象予報士)
内容
展示作品の中に見られる気象などについて分かりやすく解説していただきます

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②講演会「わたしの青空」
※終了しました。
日時
3月26日(土)14:00~15:30
会場
地階講堂
定員
250名
申込
申込不要、聴講無料
講師
増山修氏(画家・アニメーション美術家)
内容
スタジオジブリ作品の多くで背景美術を担当した増山修氏を招いて、空を描く実演と講演をしていただきます

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③美術講座「空の画家 小堀進の魅力」
※終了しました。
日時
4月3日(日)14:00~15:30
会場
2階企画展示室
申込
申込不要、参加無料(要企画展チケット)
講師
小泉淳一(当館美術課長)
内容
平成27年に没後40年を迎えた小堀進の画業と魅力を紹介します

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④ワークショップと講演会
「激しさと美しさの一瞬を求めて~ストームチェイサーという仕事~」
※終了しました。
日時
4月16日(土)雨天決行
ワークショップ:10:00~11:30/講演会:13:00~14:30
会場
地階講堂、地階講座室、当館周辺
定員
ワークショップ:30名/講演会:250名
申込
ワークショップ:事前申込、参加無料(要企画展チケット)
講演:申込不要、聴講無料
講師
青木豊氏(ストームチェイサー:竜巻をはじめとした悪天候の追跡を行い撮影する専門家)
内容
ワークショップ:館外で日々の空を楽しむ撮影術を教わりながら写真を撮ります(カメラ持参)
講演会:竜巻をはじめとする荒天撮影の苦労話、雲の形や変化で天候予測する方法などをお話しいただきます

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⑤「天までとどけ!ゲタ飛ばし大会」
※終了しました。
日時
5月1日(日)13:30~15:00
会場
芝生広場(雨天時講座室)
定員
40名
申込
事前申込(4月22日締切)、参加無料
内容
ゲタ飛ばし大会(賞品あり。雨天時は、ミニゲタ飛ばし大会)
⑥映画「くもりときどきミートボール」
日時
5月5日(木祝)14:00~16:00
会場
地階講堂
定員
250名
申込
申込不要、参加無料
内容
アニメーション映画(原作はアメリカで1978年に出版された100万部を超えるベストセラー作品)
作品画像

(c) 2009 Sony Pictures Animation Inc. All Rights Reserved.
⑦ワークショップ「風の流れを知る方法~小さな風見鶏づくり~」
日時
5月15日(日)10:30~12:00、14:00~15:30
会場
地階講座室、2階企画展示室
定員
各回30名
対象
小学生以上(小学生は保護者同伴で参加)
申込
当日申込、参加無料(要企画展チケット)
内容
粘土や小枝を材料にして、手のひらにのる風見鶏を作ります(制作物は持ち帰りできます)

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⑧「雨の日プレゼント」
期日
会期中実施
内容
小堀進のハガキ進呈、平日先着1日20名
⑨「土日プレゼント」
期日
会期中の土・日
内容
所蔵作品の絵はがきかクリアファイルのいずれか1つを、チケットの発券番号による抽選で各日10名にプレゼント。

その他イベント

①水戸生涯学習センター主催映画「みんなの学校」とパネルディスカッション
※終了しました。
日時
平成28年2月27日(土)12:30~17:00
会場
地階講堂
定員
250名
申込
Fax 029-228-1633による事前申込(先着順)
講師
木村競氏(茨城大学教授)、長谷川幸介氏(同左准教授)、戸谷かおる氏(前鹿島特別支援学校PTA会長)
内容
公立小学校が不登校ゼロを目指すドキュメンタリー映画の上映と講師によるディスカッション
お問合せ
水戸生涯学習センター Tel 029-228-1313
②ミュージアムコンサート「A.R.C.タンゴライブ~こころ晴れやか、春の一日~」
※終了しました。
日時
平成28年4月29日(金祝)11:00~11:45、14:00~14:45
会場
1階エントランスホール
定員
各回150名
申込
申込不要、参加無料
出演
A.R.C.(ア・エレ・セ)
啼鵬氏(ていほう バンドネオン)、角圭司氏(すみけいし ギター)、山下亮江氏(やましたあきえ ボーカル・パーカッション)
曲目
カミニート、リベルタンゴ、淡き光に、ジーラジーラ 他

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